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Posted by ミリタリーブログ  at 

2013年10月22日

ライ麦の配合率

ライ麦パンというのは日本ではなかなか手に入りづらい。
簡単に手に入るライ麦パンといえばコンビニやスーパーで売られている「ライ麦入り食パン」を浮かべる人も多いだろう。
残念ながらこれは「ライ麦入り食パン」なのでこの味を想像しているとライ麦配合率の高いコミスブロートを食べた時にかなりびっくりする。

このライ麦入り食パンのライ麦の配合率はおおむね2割以下なのだからしょうがない。

これでは食パンの内容としては小麦のほうが圧倒的に多い。
議会政治に置き換えれば「食パン議会の政権は小麦側にある」といっていい(笑)。
やっぱり政権とれるくらいはライ麦が入っていてほしいものではないか。

ちなみにドイツでは小麦とライ麦の比率で作ったパンの呼び方が決まっている。

ライ麦が10%以下のものはヴァイツェンブロート
ライ麦が11~50%のものがヴァイツェンミッシュブロート
ライ麦51%~89%のものはロッゲンミッシュブロート
ライ麦が90%以上のものはロッゲンブロート

ライ麦がドイツ語でロッゲン、小麦がヴァイツェン、混ぜるがミッシュなのでこうやって覚えると非常にわかりやすい。
また250gより大きいパンのことをブロートと呼ぶので当ブログでは250g以上の大型のライ麦パンの作成を目標にしたい。



そしてもうひとつ勘違いをしてはいけないものとして「黒糖パン」や「黒糖蒸しパン」というパンがある。

このパン、ライ麦とは全く関係ない小麦粉を使用したパンなのだが、黒糖の色で色が黒いところから日本ではしばしば「黒パン」なんて呼ばれていたりします。

これが混乱の元になり、黒糖蒸しパンとライ麦パンを混同してる人が少なからずいる。
別物とわかってる人でも子供の頃にパン屋で買った蒸しパンの記憶が片隅にある人が多いので黒パンをはじめて見た時に「柔らかくて甘い」イメージが脳に焼き付いていたりする。

そういう頭でこのパンを食べると予想外に酸味があって硬いので「うわこれ硬ぇぇ!そしてすっぱい」という感じになるのである。
初めてのライ麦パンにチャレンジするときはこのへんをちょっと頭にいれておいてほしい。


ちなみにお手軽に食べることのできるライ麦パンとしては「プンパーニッケル」という種類のパンがある。


100%のライ麦を低温で長時間焼いて作るパンは酸味が聞いていて独特の味がする。
プンパーニッケルは成城石井や輸入雑貨店などにおいてあるところもあり、amazonでも取り扱っているので「ちょっとライ麦パンを味わってみたい」という人はこれにチャレンジしてみてはいかがだろうか?
  


Posted by さめ ひろし  at 23:44Comments(0)コミスブロート

2013年10月22日

コミスブロートとはなんぞや?

で、今回はいよいよコミスブロートの話です。

コミスブロートとは「ドイツの軍用パン」の総称なんですが、実は細かい規定そのものはないようなんですね。
実は「軍で配るパン」みたいな意味しかもっていないので「コミスブロート=ライ麦パン」というわけではなく、軍でいつも配給するパンはライ麦が多いということだけなのです。

このへんは相撲のちゃんこといっしょで「力士は食事のことをすべてちゃんこというがちゃんこ鍋である事が非常に多いのでちゃんこといえばちゃんこ鍋のことを指す」ということといっしょかな?

なので、実は軍用パンとして食べられていたパンであればライ麦でも小麦でも全部コミスブロートということになるのであるが、通常はライ麦配合率の非常に高いライ麦パンのことを指します。

バリエーションも色々とあるようですが、ここではコミスブロートは箱型のライ麦パンということにしましょう。
もちろん作成時は型を持っていない人のことも考慮して型なしのパンも焼いていきますのでご安心を!

で、日本ではあまり馴染みの高くないライ麦パン。今回は確認でライ麦パンを今一度確認しておきましょう。

ライ麦パンは日本では一般的な食パン(小麦粉100%のパン:白パン)とくらべて色が黒いところから「黒パン」などとも呼ばれています。
黒パンといえば日本で有名なのは「アルプスの少女ハイジ」で黒パンが難儀してるおばぁさんのためにハイジが白パンを食事の時にこっそり隠していたというエピソードが有名かな?

ここで出てくる黒パンがライ麦パンなのである。
今でこそ小麦粉がたくさん製造されるようになり、小麦粉の値段が下がって白パンのほうが安くなっていますが、この当時(当然第二次世界大戦下のドイツにおいても)白パンのほうが高いものでありました。

保存はききますが、硬くて、酸っぱいこのパンは高齢のオバァさんには非常に辛くて彼女が白パンに憧れたというのは当然でしょう。

この話でちょっと興味深いのは「ハイジがクローゼットの中に大量に白パンを隠していて見つかって怒られるところ」でしょう。
普通に見ればパンを隠し持っちゃってしょうがねーなぁ、カビちゃうじゃん!やっぱハイジはなんにも知らない子供だなぁ...

ってところなんでしょうけど、実は「山でライ麦パンを普通に食べていたハイジ」の中で、パンというものは「数週間、もしくは数ヶ月くらい保存できる食料」だったということなんですね。

あんなに高い山の上にいるアルムの爺さんが毎朝パン屋にいってるとは思えないし、毎朝焼いてるようにも見えないですからここでは一度に作って保管するのが当たり前なんでしょう。

かなり長期間保存するとナイフも受け付けないくらい硬くなるそうです。ライ麦パンが薄くスライスされている場合が多いのはそのためですね。

そしてライ麦パンというのはそれくらい保管して、かちかちになったパンを食べるのが当たり前の食料だったというわけです。
※でも、きちんとした場所に保管しないとちゃんとカビますので要注意。

なので、ハイジの中ではちょっとくらい貯めこんでおいてもダメにならないと思ったんでしょうね。

そう考えるとハイジの幼稚さではなく結構不便な環境で暮らしているアルムの山の風景が浮かんできますね。

そんなアルムのおばぁさんが思わず涙目になるライ麦パンをここでは作成していきたいと思います。
山崎のダブルソフトなんかと比べるとびっくりするくらいかたいパンなんで皆さん覚悟の程をw。
  


Posted by さめ ひろし  at 05:22Comments(1)コミスブロート